世界チェーンの五つ星ホテルでのゴージャスな夜。闇の向こうの遠吠えの主を頭に描きつつ過ごすジャングルリゾートの夜。ファーストネームで呼び合うフレンドリーな宿での宅飲みの夜。ネイティブの暮らしにどっぷり漬かり、かたことのコミュニケーションに不思議と花が咲くホームステイ先での夜。今日の疲れを癒やしつつ、電気のない夜の途方もない明るさに身を打ち振るわせる山小屋の夜。アクティビティや食べ歩きで外出ばかり、ただただ寝に帰るだけの安宿で旅仲間と過ごす夜。ビジネスの疲れを癒やしてくれる、和食とバスタブが手に入る宿での潤いの夜。
ネパールでの宿は目的や予算に合わせてよりどりみどり。近年では地方都市や地方観光地でも中級高級ホテルへの投資が盛んになっており、お探しの宿がきっと見つかることでしょう。
大事な睡眠をしっかり確保するためにも、宿の選定にあたっては政府の正規認可を得ている所を推奨します。ホームステイの場合でも、認可のある代理店を通じての滞在が吉でしょう。ネパールの宿泊プランはおおむね、EP、BB、MAP、APに分類されています。最もシンプルなEP(European Plan)は宿泊のみ、最も盛りだくさんのAP(American Plan)は宿泊に三食付きのプランで、それぞれの内容はおおむね以下の通りです(宿によって解釈が違うことがありますので、必ずチェックイン時にご自身で確認下さい)。
EP(European Plan)・・・・・・宿泊のみ。
BB(Bed & Breakfast)・・・・宿泊+朝食。
MAP(Modified American Plan)・宿泊+朝食+一食(昼食か夕食を選ぶ)
AP(American Plan)・・・・・・宿泊+朝食+昼食+夕食
※テレビ、エアコン、wifi等の設備の有無、送迎の有無等は上記プランとは連動しません。豪華設備の宿のBBも、まったく設備のない宿のMAPも可能です。
春と秋のシーズンは、どのホテルも早いうちからブッキングでいっぱいになります。一人旅でどんな宿でも(価格も含めて)構わないなら一部屋くらいは見つかるかもしれませんが、確実に部屋を押さえたいなら早めの予約をおすすめします。
タメルほか、カトマンズには中級~バックパッカー向けの安宿などもあります。この場合、アメニティや大小タオル類、無料飲料用水等がついてなかったり、エアコンがなかったり、トイレが共同だったりと、日本ではあまり見られない質素な条件のこともよくあります。サービスの提供を要求すると課金が発生するのが普通ですので、予約時によく条件を読んで確認してください。英語が苦手、時間がない、等の場合は、日本またはカトマンズにある日本語のできるエージェントに条件と予算を提示して探してもらうのも一つの方法です。日系のエージェントは日本人の求めるレベルをよくわかっており、かつ、現地ホテルの最新事情にも詳しいので、多少割高なのは情報料とアレンジ料と割り切りましょう。エージェントを通すもう一つのメリットは、突発的な旅程の変更等が発生した際にもある程度は面倒を見てもらえることでしょう。
トレッキング時の山小屋は素泊まりが前提ですが、普通は到着日の夕食と翌日の朝食は宿で摂ることになります。この食事代は通常宿泊料金に含まれていません。飲料水、お茶・お湯・ジュース類、そして食事代は別料金になっているのが基本です。部屋のスタイルにもよりますが宿代は比較的安価な場合が多いため、飲食物については割高と感じることもあると思います。山小屋の場合、食材やドリンク類のみならず、調味料や宿泊用具や燃料にいたるまですべて運び上げの運賃等がかかっていますので、周囲の小屋と比較してあまりにも高額でないなら、それが相場とご理解ください。出かけてから目論見が外れたり、あてにしていた宿が閉まっていたりする危険もあるので、トレッキングには必ず政府ライセンスを持つ代理店とガイドを使って下さい。
テント泊が前提のルートを歩きたい、または小屋泊まりはしたくないという方もいらっしゃるかもしれません。しかし沸点の低くなる標高に行くのが大前提となること(100度沸騰による殺菌ができない)、疲れや軽い(時に重度の)高山病等にかかる可能性もあること、等々を考えると、よほどトレーニングを積んだ、ヒマラヤを歩く豊富な経験のある方でなければ、テント泊トレッキングは、体力、健康、衛生等の面からおすすめできません。テントを使用してのトレッキングは、日本ではありえない4,000m超のトレッキング経験を、何度か積んでからにしましょう。
地方でのホームステイをご希望の方は、専門にハンドリングをしている正規代理店がありますので、そちらでネット情報等をお集めください。
さらに詳しいネパールの宿泊情報をお求めの場合は・・・
ネパールホテル業者協会(HAN、Hotel Association of Nepal)